西和賀での出会いと経験を通じて新たな気づきを得られた2週間
Nさん
滞在期間 2024/8/27~2024/9/8
「岩手」という地域のワーホリに応募しようと思ったきっかけは?
また、「ネビラキカフェ」を選んだ理由は?
岩手を選んだ理由は、ネビラキカフェに惹かれたことが一番の理由です。
自然が好きなので、湖を見られるカフェという他にはない魅力に惹かれ「ここに行きたい!」と思い決めました。
また、岩手県には行ったことがなかったので、だからこそ、この機会に行ってみたいという気持ちがあったのと、サポートがしっかりしており、安心して働きに行けると考えたことも、岩手のワーホリを選んだ理由です。
~Nさんのバイトしながらいわて旅~
岩手のワーホリで仕事をしながら、多くの人と出会い、新たな体験をして、有意義な2週間を過ごすことができました。
ネビラキカフェのオーナー夫妻は、地域おこしの活動に積極的に取り組まれているので、親しくされている地域の方々も面白い活動や仕事をされている方ばかりで、そういった方々と私を繋いでもらったことで、違う境遇、考え方を持った方のお話を聞くことができました。また、私の将来の話にも興味を持って、真剣に質問や助言をしてくださったのがすごく嬉しかったです。自分の将来について、もっと深く考えてみようと思うきっかけになりました。
こうして西和賀の方にお話を聞く中で、皆さんに共通していると感じたことがあって、それが「やってみよう精神」を持っているということです。
移住してきたという方が多く、実際に一つの仕事に限定しないで生活されている方や、もともとその道でなかったことをやっているという方に多く出会いました。やってみようと決断し、全く新しい仕事や活動に取り組むというような暮らし方をされていることに、尊敬の気持ちを持ちました。
自分自身がこれからどういった生き方をしたいのかはまだ分かりませんが、西和賀の方に出会ったことで、この先人生に行き詰まるようなことがあっても、息苦しく考えずに、いろいろな選択肢を考えられるようになったと思います!
そして、私にとって西和賀での暮らしはどれも新しい体験で、観光での体験だけでなく、地域で暮らしたことで体験したことも多かったので、ワーホリに参加できてよかったです。
特に印象に残っていることは、交通の便やお店の数、電車の本数などの少なさといった不便な部分で、まさかその不便さにこんなにも「楽しい」という感情を抱くとは思っていませんでした。今までも十分充実した生活を送っていると思っていましたが、西和賀で新しいことを見たり聞いたり考えたりして一日を終えると、初めて心の底から「充実した日だった」と思うことができました。
私は今回、いわてふるさとワーキングホリデー(バイトしながらいわて旅)を通して、業務のお手伝いをしに行ったのですが、実際は私が西和賀町という地域の交流の輪にお邪魔させてもらったように感じました。観光で遊びに行ったとしたら、絶対に経験できていなかったことばかりなので、本当に貴重な機会であったと思っています。また西和賀に遊びに行きたいです!
受入先でのお仕事はいかがでしたか?
勤務初日は開店前から始まり、店内からテラス席までの準備を教えていただきました。
テラス席からは、目の前に錦秋湖を見ることができ、写真で見ていた景色も素敵ですが、風や音も合わさると、より魅力的に感じられました。
開店してからは、ドリンクの作り方やケーキの盛り付けなど簡単なところから教えていただき、午後からはお店で人気のバスク風チーズケーキのカッティングやケーキ作りまで任せていただきました。
4日目くらいからは、レジにも本格的に入るようになりました。アルバイトでレジの経験はあるので、観光で来ているお客さんとのコミュニケーションを楽しむことができました。
ケーキ作りは、バスク風チーズケーキにコーヒーバスチー、ガトーショコラの全3種類のケーキを最終的に作りました。自然豊かでケーキの甘い匂いが広がっている中働くことができ、毎日幸せな気持ちでした。
平日のお店は店内にとても暖かい雰囲気が漂っていて、カフェでお話もしながら落ち着いて仕事ができました。天気の良い日や土日はお客さんが多く、会計や提供、片付けなど休みなく動いていました。来店されるお客さんは、オーナー夫妻と知り合いの方や、町外からの観光に来ている方々で、テラスからの景色や料理に満足してくれたようで嬉しかったです。
9日間の勤務ではありましたが、初日と比べて大分動けるようになったと感じていて、滞在中に計5回程ケーキカットをしましたが、初めてカットしたときに比べて、わかりやすく上達したことが特に嬉しかったです。
小さなことではありますが、1年半続けている地元でのアルバイトではやることがパターン化して、なかなか自分の成長を感じられなくなるので、カフェで新しいことに取り組めてよかったです。優しく迎えてくださり、積極的に仕事を任せてくださったネビラキカフェの皆さんには、本当に感謝しています。おかげで毎日楽しく仕事に取り組めました。
いよいよ西和賀に到着 !
2024/8/27
私が出発する日はもともと台風10号の予報が出ていて、当初は新幹線の計画運休の知らせに不安がありましたが、台風の進みが遅くなり、無事出発することができました。
新幹線で北上駅まで行き、北上線に乗り換え、ホームに行くと、路面電車のような小さい電車があり驚きました。二両編成の電車を見るのが初めてで、仕組みも理解していなかったので、乗る前は少し緊張しました。地元のほうでは電車の中はいつも人が多く、乗るのが嫌いだったのですが、北上線は電車から見える山川の景色が心地よくて、ずっと飽きずに見ていました。
また、当日の西和賀町は雨の予報だったのですが、私がほっとゆだ駅に到着した時は晴れていたので、歓迎してもらえているようで、なんだか嬉しくなりました。西和賀は豪雪地帯なので、町には縦型信号や傾斜のある屋根など見慣れないものが多く、生活の違いを感じられました。
宿泊場所は、最初の7泊だけ西和賀町の移住体験住宅という空き家を利用させていただきました。
一人で過ごすには勿体ないくらい広い家で、寂しさはありましたが、こういった経験もなかなかできないと思うので、大きな一軒家を満喫したいと思います。
移住体験住宅を町役場の方に案内していただいた際に、「クマの出没情報が無線で流れることがある」と仰っていて驚きましたが、実際、当日に猿の出没情報が流れてきて、本当に山に囲まれた地に来たんだと実感しました。
説明を受けた後は、ネビラキカフェのオーナー夫妻ともご挨拶させていただき、明日の初出勤がとても楽しみになりました。
2024/8/28
今日は、夜に近所の方たちとの交流会があり、農園や演劇など、さまざまな分野のお仕事をされてる方たちや宮城から別のプロジェクトで来ている学生さんたちのお話を聞くことができました。
賑やかな方が多く、西和賀に来てまだ2日目でしたが、温かくて面白い町だと感じられました。はじめは一人での滞在に不安もありましたが、楽しい方ばかりで、話していたらその気持ちはなくなっていました。
2024/8/30
インターンシップでネビラキカフェに来られていた方と一緒に、お店の方お勧めの場所を車で巡りました。
はじめに、ジンギスカンが人気の「湯田ドライブイン」というお店で、人生初のジンギスカンをいただきました。私の滞在場所の近くに住むご夫婦がお店を切り盛りされていて、ご挨拶したところとても優しくお話ししてくれました。昔ながらの落ち着きのあるお店で、涼しい風が吹く中、とても美味しいジンギスカンを食べられてよかったです。
ご飯を食べた後は、「nokka」というお店に行きました。お店では、手作りで建てられた工房で製作された木製雑貨のほか、オリジナルにブレンドしたハーブやアロマオイルなどの提供も行っていました。店内は、落ち着いた温もりのある雰囲気で、まるで時間がゆっくり過ぎていくような、不思議で心地の良い空間でした。オーナー夫妻の優しい人柄と癒し効果のある空間は、来るだけでセラピー効果があるように感じました。私が西和賀でおすすめしたい場所のひとつになりました。
夜は、ネビラキカフェのオーナーご家族と一緒に夜ご飯を食べたり、子供たちと遊んだりと、朝から夜まで笑ってばかりの一日になりました。
2024/8/31
お仕事の後、車で10分ほど行ったところにある「スーパーオセン」に行きました。
このスーパーは、西和賀町で唯一のスーパーマーケットで、破格の値段と珍しい商品から人気があって、西和賀の一つの観光地になっているそうです。安いものが本当に多くて、ついつい沢山買ってしまいました。
買い物の後は、スーパーのすぐ近くにある「お菓子処たかはし」というお菓子屋さんにも行き、ネビラキカフェでも販売しているフィナンシェと、西和賀で有名なわらび餅を買いました。お店の方がお菓子についていろいろと説明してくださったり、タイミングが良く焼きたてのフィナンシェもいただけたりと、お菓子好きの私にとって、とても嬉しい出来事でした。
その後は「砂ゆっこ」に行き、人生で初めての砂湯を体験しました。
体験する時間は15分程度でしたが、暑がりなうえに砂が掘りたてで温度が高くなっていたので、かなり暑くて汗がたくさん出ました。温泉やサウナとはまた違った体験なので、行くことができてよかったです。西和賀を満喫できた1日でした。
2024/9/3
休日だったので、一人で世界文化遺産の中尊寺まで観光に行きました。ほっとゆだ駅から電車で向かったのですが、北上線の電車はとても魅力的でした。まず、駅員さんから直接切符を買い、時間になると案内されてホームに入るという仕組みが新鮮で、一人でわくわくしていました。
また、電車の走行中、初日に西和賀に来た時もパタパタと音がしていて、その時は雨かなと思っていたのですが、どうやら電車に葉が当たっている音だったようで、自然の中に線路が走っているのが感じられ、音を聞くのも楽しめました。町の方曰く、北上線は廃線の危機にあるそうで、どうか無くならないで欲しいと願うばかりです。
北上駅に到着後は、乗り換えまで時間があったので「みちのくラーメン」に行き、北上のソウルフードである味噌ラーメンを食べました。地元の方に愛されているお店のようで、こういった機会にしか来られないと思うので、嬉しかったです。
その後は平泉駅まで電車で行き、世界文化遺産に登録されている、中尊寺を見に行きました。中尊寺に行く前に、少し勉強してから行こうと思い、文化文化遺産センターを経由しながら歩いて行きましたが、道中の景色が西和賀とはまた違い、開けた広い道路や見晴らしの良い坂道があって、歩いていて気持ちがよかったです。
中尊寺の境内はとても広く、本堂や神社を巡りながらしばらく歩くと、金色堂と讃衡蔵にたどり着きました。実際に目の前にすると、金色堂の神秘的な輝きと讃衡蔵に収蔵される大きな仏像の迫力に圧倒されました。
今まで一人での観光はしたことがなかったのですが、気になるものをじっくり見られたのでよかったです。むしろ、どの場所も厳かな雰囲気が漂っているので、一人観光にはぴったりだったと思います。
そして、今日から宿泊場所が移住体験住宅から、ゲストハウスの「てくてく」に移りました。アーティストや若者の交流拠点として、空き家をリノベーションしてゲストハウスを作られたそうです。家には本や漫画が沢山あって、居心地の良い空間でした。
また、オーナーさんは、「ギンガク」という演劇合宿事業の運営を行っていて、私が宿泊した期間はちょうど演劇合宿を行っている期間だったので、夜遅くに帰られていたのですが、その後、深夜に大学での話や演劇の話を長々としていました。演劇は私が普段触れていない分野なのでとても興味深い話を聞くことができました。
2024/9/4
今日は、新たにネビラキカフェのワーホリに参加するMさんともお会いできました。
夜は、インターンシップで来られていた方も含め3人で餃子を作り、ネビラキカフェのオーナーご家族と一緒にご飯を食べました。
実家暮らしなので、料理をする機会はたまにしかないのですが、3人でお話ししながら楽しく作れました。子供たちも沢山食べてくれたので嬉しかったです。
2024/9/5
事務局が主催する、ワーホリ参加者との交流会があり、住田町にある「滝観洞」という鍾乳洞に行きました。
アクティビティは大好きですが、鍾乳洞に入るのは初めてだったので、楽しみにしていました。快活なガイドさんの詳しい解説を聞きながら、すれ違いができないほどの狭い道を進んでいくので、冒険に来たような気分を味わえました。30分程進んだ先にある大滝は、とにかく迫力がすごくて、自然の力の大きさを感じました。
ツアーの後も、ガイドさんから滝観洞の歴史やガイドの仕事について詳しいお話を聞くことができ、貴重な時間になりました。
その後は、遠野風の丘という道の駅で岩手の郷土料理であるひっつみを食べました。ほっとする優しい味で、美味しかったです。
今日の交流会では、アクティブな体験と、ほかのワーホリ参加者との交流ができたので、参加できてよかったです。
そして、交流会の後はギンガクの上演&フォーラムを見に行きました。4年ぶりの演劇合宿だそうで、この時期に西和賀に来れたことを嬉しく思いました。この上演は、演者が都内の大学のゼミ生で、同じ台本を3つのグループがそれぞれの解釈で演じ、観客とコミュニケーションを取りながら即興演劇をするという珍しい形式でした。ミュージカルは何度か見たことがありましたが、観客を巻き込んだ演劇というのは全く馴染みがなかったので、とても興味がありました。
ネビラキカフェやゲストハウスにギンガクの運営に携わる方がいたので、事前に詳しいお話を聞いていて、練習風景を見学したり、台本を読ませてもらったりしていました。そのおかげで本番はグループごとの見せ方やキャラ作りなどの違いを意識して見ることができ、より楽しめたと思います。短い期間で演技未経験の同世代の学生が演じているのだと思うと、完成度に感心するばかりでした。また、観客の意見を聞いたり、帰り道にMさんとお互いの意見を交換したりすることで、それぞれの演技について深く考えることができ面白かったです。
今日は初めての体験ばかりで、とっても充実した1日でした。
ネビラキカフェで、ワーホリとは別のプログラムに参加されていた宮城の学生さんたちが作ってくれた朝ごはん
ネビラキカフェと自分
ネビラキカフェのテラスはわたしの岩手の好きなスポットNo.1です!1位は譲れません!
テラスで食べた朝ご飯は人生で最高の朝ご飯でした…。