「岩手」という地域のワーホリに応募しようと思ったきっかけは?
また、「大船渡温泉」を選んだ理由は?
大自然がある場所、かつなかなか自分一人では行かないところに行ってみたい、という思いから岩手県を選びました。
その中で大船渡温泉を選んだ理由は、海が好きだということと、接客をしてみたいと考えたからです。また、大学の授業で、防災教育について学び、震災のあった地域を自分の目で見てみたいと思ったこともきっかけです。
結果として、大船渡温泉を選んでよかったです。温泉で館内に住みこみでのお仕事なので、移動時間も少なくのんびりできますし、働いている方も地元の方が多く、いろいろなお話を聞くことができました。
受入先でのお仕事はいかがでしたか?
主に夕食の準備や配膳、片付けを行いました。夏休み期間だったため、特に土日はお客様が多く、てきぱきと業務を進める必要がありました。お客様にとって良い思い出となるよう笑顔で丁寧に接するように気をつけました。
どのお客様もお料理をお持ちすると喜んでくださいます。ただお持ちするだけでなく、お客様の様子を気付かったり、料理の説明を付け加えるとさらに喜んでいただけることが多く、やりがいを感じました。
お休みはどのように過ごしましたか?
休日は大船渡、陸前高田周辺を観光しました。乗りたかった三陸鉄道に乗って、恋し浜というかわいい駅に行ったり、盛という駅でハンバーガーやクレープを食べました。陸前高田では津波の被害を受けた地域を目の当たりにし、3月11日に何があったのか、何が起こっていたのか詳しく知ることができました。
グルメの面では、大船渡郷土菓子のなべやきというパンケーキと蒸しパンの間のようなおやつがおいしかったです。めかぶやわかめは、大船渡温泉の社長が育てているということもあり、獲れたてをいただくことができました。もともと好きだったのです、がさらに好きになりました。
大船渡周辺の沿岸はどこの場所も海が近いので、毎日海を見て潮風を感じることができ幸せでした。
~C.Oさんのバイトしながらいわて旅~
大船渡を離れるのがさびしい!という思うほど充実していました。
遠いところに行ったりたくさん観光したわけではないのですが、働いていらっしゃる地元の方とお話したり、ご飯を食べたり、温泉に入ったり、ゆっくりのんびり時が流れていきました。
2025/8/18 大船渡到着
朝7時に新宿駅を出発し、仙台駅でバスを乗り継いで、16時過ぎに陸前高田駅に到着しました。
BRTに乗り変えて大船渡温泉に無事到着しました。近付くにつれてどんな場所だろう?きちんとお仕事できるかな?と不安と緊張もありましたが、まずは到着できて安心しました。
夕食は大船渡温泉でお客様に提供されているものと同じご飯をいただきました。アワビ、お刺身、わかめ、めかぶなど海鮮が盛りだくさんでした。わかめは社長が育てているそうで、分厚くておいしかったです。ホヤは初めていただきましたが、美味しかったです。ほかにも天ぷらや茶わん蒸しもあって、おなかがいっぱいになりました。
移動で少し疲れたので、ゆっくり休んで明日の出勤に備えたいと思います。
2025/8/19 いよいよ初出勤
午前中時間があったため、支配人が携わっている会社に連れて行っていただきました。大船渡を盛り上げようと奮闘しながらお仕事されている方が多くいらっしゃると実感しました。私は来年から社会人なので、身が引き締まる思いがしました。
午後は初めての出勤でした。
ワーホリで来ている二人も出勤だったので、お仕事を教えてもらいながら行いました。セッティングは並べるものが多くあり、思いのほか時間がかかりました。
ワーホリ生が3人集まったということで、夜は支配人が夜ご飯に連れて行ってくださいました。大船渡で有名なごはん屋さんらしく、地元のビールやホヤのスモークなどがとても美味しかったです。ごちそうさまでした。
夜、屋上で空を見上げるとたくさんの星が見えました。目の前が海なので明かりが少なく星が本当によく見えます。昼は真っ青な海を一望でき、夜は星が見える屋上が、早くも大船渡温泉のお気に入りスポットになりそうです。
2025/8/20
今日は朝、地元の方に三陸駅周辺に連れて行っていただきました。道中には震災で津波の被害を受けたエリアや、今年2月に起きた山火事で被害を受けたエリアがありました。山火事は焼けてしまった範囲がとても広く、どこから手をつけていいのか判断することが難しく、なかなか作業が進んでいないようです。
三陸駅では、津波が来ても倒れなかったポプラの木(ど根性ポプラという名前がついています)や、津波で壊れてしまった建物の部品を集めて作った、震災伝承施設 潮目という建物を見学しました。最近は潮目にみちのくトレイルをしているハイカーさんがやってくるようです。潮目を作った方にたまたま会うことができ、壊滅的な被害を受けても立ち上がってきた越喜来の強さを感じました。
2025/8/21
今日は出勤三日目でした。
朝は時間があったので、旅館の目の前にあるプライベートビーチに行きました。誰もいなかったので独り占めして、音楽を聞きながらしばらくぼーっとしていました。波の音が心地よく素敵な場所でした。
お仕事では初めて盛り付けを行いました。めかぶの盛り付けをしたのですが、めかぶはネバネバしており少し難しかったです。また、お酒の種類をあまり知らず、お客様の注文をうまく受けられなかったので、覚えたいと思います。初日と比べると下膳はテキパキと動けた気がしています。
朝ごはんや昼ごはんのときはスタッフの方が声をかけてくださって、毎回ご飯の時間がとても楽しいです。
2025/8/22 三陸鉄道で恋し浜へ
今日は初めてのお休みでした。
朝、地震があり少し驚きました。津波情報をみると、津波の心配はないとのことだったので安心しました。大船渡には津波の際の避難場所を示す矢印があちこちにありますが、もし私のような地元をあまり知らない人が一人で外を歩いているときに大きな地震が起こったら、と思うと標識の重要性を実感しました。
そして、乗りたかった三陸鉄道に乗ってきました。盛駅から時間があったので、太平洋セメントの隣の道を歩いて一つ先の陸前赤崎駅に行きました。そこから三陸鉄道で恋し浜駅に行って、帰ってきました。恋し浜駅は駅名の看板が可愛かったです。また、鉄道ファンの方が多く乗車していて、撮影していたのが印象的でした。
また、盛の駅で美味しいと噂に聞いていたハンバーガーショップBurger Heartsでハンバーガーを食べました。たくさん種類があって迷ってしまったのですが、鱈のフライバーガーをいただきました。

2025/8/23 満天の星空☆へ
今日は土曜日だったので、多くのお客様がいらっしゃいました。
お料理の数が多いので、場所を考えて出すのが難しかったです。
夜には館内で伝統芸能の披露があり、最後は一緒に踊ることができました。大船渡温泉では、伝統芸能をお客様に楽しんでもらう機会を作っているそうです。いい思い出になりました。
晴天だったので夜屋上に登ると、星がとても綺麗でしばらくずっと眺めていました。天の川までくっきり見えました。
2025/8/25 陸前高田
今日もお休みだったので、陸前高田まで行きました。
まず、高田松原津波復興祈念公園に行きました。2011年の津波で陸前高田は大きな被害を受け、今も海の近くの場所には更地が広がっています。ここにどのように街が広がっていたのか想像するのが難しいほどです。しかし、いくつか残っている震災遺構や一本松の姿が、たしかにここに街があったことや津波の威力を語っていました。
私自身もこの震災のことは、だんだん記憶が薄れてしまっています。自然災害は防ぐことは難しいけれど、その被害を減らすことや後世に伝えていくことは私にもできると感じました。
10メートル以上ある防潮堤からみた海は壮大で、穏やかでした。津波などの自然災害が起こらなければいいのになと海に思いを馳せました。
道の駅高田松原では、塩うにおにぎりを食べました。なかなか見ることのないおにぎりですが、大きくておなかがいっぱいになりました。
そのあと、サロンドロワイヤルという高級チョコレート店でおやつを食べました。チョコレートが濃厚で美味しかったです。陸前高田の復興と農業振興を目的としたピーカンナッツの畑も見ることができました。
2025/8/28 陸前高田
今日は朝、支配人が碁石海岸に連れて行ってくださいました。雷の音がする雷岩や穴通磯という穴の開いた岩を見ました。特に穴通磯は過去の地層をみることができ、地球の変動を感じることができました。
午後は支配人の知り合いの方で、大船渡の山火事のあったエリアを調査している大学の先生がいらっしゃっるということで、見学させていただきました。
焼けている木に特殊な機械をつけ、幹の周りの長さを測定します。幹の周りの長さが変動している木は生きている可能性が高く、あまり変わらないものは(焼けて)死んでしまっている可能性が高く、さらに倒木の可能性があるようです。
色々なことを研究されている先生方がいらっしゃるのだと感じました。大船渡の山火事は日本でもまれに見る大きな山火事だったので、生物学や土壌、噴火などの研究をしている方が調査に訪れているそうです。
素人の私でもわかるほどかなり燃えている範囲が広く、被害の大きさを実感したと同時に、この先、山や生態系がどのように変わっていくのか、そして戻っていくのか気になりました。
2025/8/29 再び陸前高田へ
この間は、陸前高田市立博物館と図書館が閉まっており行けなかったので、リベンジしました。
市立博物館では「考える人」が展示されていました。前身の博物館は津波の被害を受け、展示品を修復、復旧したということで、その過程も学ぶことができました。特にツチクジラの剥製やアメリカ西海岸に津波で流れ着いた日本の船の展示が興味深かったです。
今日は、大船渡のかもめの玉子のお店や、盛駅で気になっていたクレープも食べることができました。
2025/8/31 さんままつり
今日は午前中、大船渡温泉の対岸で開催されるさんままつりに出かけました。
このお祭り、大船渡の大きな水産会社が主催するということで、なんとサンマが一尾無料でもらえるのです!!大船渡にはさんま焼き師という資格があり、資格を持った人が焼いて提供してくださいます。
大船渡では一昨日からさんまの水揚げが始まったようで、初ものかつ焼きたてのさんまはとっても美味しかったです!ほかにも、屋台や出店があり楽しいお祭りでした。大船渡市のゆるキャラのおおふなトンと秋刀魚武士(さんまぶっしー)に会うことを楽しみにしていたのですが、朝早かったせいか会えず、残念でした。
大船渡温泉のお客様にもさんまを提供していますが、さんまを出すとみなさん喜んでくださり嬉しい気持ちになります。「秋だね」、との声を聞くときもあり、食における季節感はとても大切だなと実感しました。

2025/9/2 大船渡出発
あっという間に最終日を迎えました。
昨日が最終勤務日で、今日はバスを乗り継いで東京へ向かいます。
朝から温泉に入りました。普段は夜遅くに入っていたので太陽の光が差し込む朝の温泉もまた良いな、と感じました。
仕事の部分も観光の部分も、大船渡に来なかったら体験することのできなかったことがいっぱいありました。なんだか離れるのがさびしいです。
お仕事を教えていただいたスタッフのみなさま、支配人、ありがとうございました。また大船渡に遊びに来ます!