バイトしながらいわて旅|ワーク&ステイ PROGRAM

実施レポート

[2022夏]株式会社高田松原(道の駅高田松原)

A.Wさん

「百聞は一見に如かず」 経験が、
まちの今を知る一番の近道でした。

A.Wさん

A.Wさん

滞在期間 2022/9/11~2022/9/18

岩手県「若者向けお試し就業・お試し居住体験促進事業」で参加

就業期間中には、ガイドツアー体験、広報用の写真撮影、新商品企画会議の参加、お店のレジや品出し、ジェラートづくり体験など、道の駅に関わる様々なお仕事をさせていただきました。普段大学の座学でマーケティングを学んでいるので、企画会議を通じてお店の商品がどのように生み出されるのかを見られたことは、貴重な経験になりました。また、緊張していたレジ打ちも、まわりの方が優しくフォローしてくださったおかげで、自分のペースで楽しみながら作業ができるまでになりました。5日間という短い就業期間ではありましたが、合間の時間に皆さんが話しかけてくださったり、私から気になったことを質問したりして、たくさん交流できたことが嬉しかったです。

また、事務局主催のアクティビティツアーで、震災を経験した方の語りを聞いたことも印象に残っています。目の前の経験者の声で東日本大震災の当時の様子を知るという機会は滅多になく、本当に貴重な経験だったと感じています。涙をこらえ声を震わせながらも私たちに当時の状況や心情を話してくださった姿は、今でも鮮明に思い出せるほどで、これからもずっと忘れられない姿になりました。

今回岩手を訪れてみて、この土地の人の優しさに触れることができました。道の駅高田松原の方々をはじめ、アクティビティでお世話になった方、滞在中の旅館の支配人や従業員の方々、カフェの店員さんやバーのマスター、居酒屋の板前さんや三陸鉄道の駅員さんなど、行く先々で出会ったたくさんの方に親切にしていただきました。そのおかげで、地域の人との交流の楽しさに気づくことができ、少し人見知りが改善されたような気がします。
また、実際に働くことで、道の駅の仕事の多様さに気づかされたり、自分の目で被災地を見ることで想像と現実のギャップを認識できたりして、自分で経験することの重要性を実感しました。「行かなきゃわからないことがある」ということを強く感じ、これからもっと新しい土地を訪れていろんな経験を積んでいきたいと思います。
最後に、関わってくださったすべての皆さんのおかげで、ここまで素敵な経験をすることができました。本当にありがとうございました!

\受入企業から/
今回2名のワーホリ学生を受け入れましたが、これまでのアルバイト経験を活かせたせいか、いずれの業務も理解度がとてもよく、すぐに実践的に業務を遂行してくれて、即戦力としても十分に満足のいくものでした。
特に、「指示・指導への反応・態度」「業務理解(把握)力」は、A.Wさんの評価できる点です。
また、指示者・指導者の顔をまっすぐ見て話を聞く態度、取り組む姿勢などが素晴らしかったです。日常のなかで姿勢良く過ごしていることがうかがえます。
A.Wさんには、当社の新メニュー会議に参加してもらい、提案をしてくれましたが、その提案したメニューだけでなく、会議の中での議論の受け答えが適切で、柔軟な思考性が見られた点も高く評価したいです。
客観的にものを見て、冷静に議論できる姿勢が見られましたが、同時に内に秘めた情熱もあることを感じました。
クールさだけでなく、情熱を併せ持った部分をさらに活かして社会のなかで活躍されることを期待しています。

\事務局から/
大忙しだったこの夏、いろんな地域やそこでのお仕事、また社会と繋がるということを肌身を持って体感できた期間になったことでしょう。”チームの一員”として企画会議に参加するという、貴重な経験もさせていただきましたね。
アクティビティでは、震災についての講話を一生懸命メモを取りながら、丁寧に耳を傾けていた姿が非常に印象に残っています。ワーホリ参加後には、「震災についてもっと知りたいと思い、震災に関わる講義を受けている」と連絡をくださいましたね。この岩手でのワーホリ経験が、その後のA.Wさんの人生が豊かになるきっかけになっていたら非常に嬉しく思います。短くも濃ゆい、あっという間の1週間、お疲れ様でした!

2022/09/11

盛岡に到着後は、リフレッシュ&ご当地グルメに包まれて

今日の早朝に盛岡に到着し、まずは地元の銭湯・喜盛の湯に行き、1日温泉と岩盤浴でゆっくり疲れをとりました。500円で10種類くらいの温泉に入れ、400円で5種類の岩盤浴が楽しめて最高でした。
夜は、盛岡の冷麺発祥の店と言われる「食道園」で盛岡冷麺を食べました。盛岡冷麺に入っていた牛のすじ肉(?)が珍しいなと思いました。
また、普段食べる冷麺より麺にコシがあって、すごく美味しかったです。
初めて訪れた盛岡では、一部電車で交通系ICカードが使えないことや、電車よりバスのほうが本数が多いということが驚きでした!

2022/09/12

【盛岡まち歩き】 食も街並みも、まちの魅力があちこちに

今日はワーホリ事務局でガイダンスをしたあと、ほかのプログラムの参加者(R.Kさん)と合流し、専任のガイドさんによる盛岡まち歩きツアーに参加しました。中津川の下の橋、盛岡城跡公園、盛岡市役所、岩手県公会堂、岩手銀行赤レンガ館、もりおか啄木・賢治青春館などをまわりました。まち歩きのあとは、R.Kさんと一緒に「白龍」でじゃじゃ麺を食べ、その後、盛岡に住む友達と喫茶店を訪れました。
まち歩きでは、盛岡城跡公園と岩手県公会堂と岩手銀行赤レンガ館が印象に残っています。
盛岡城跡公園では、現在石垣修復工事を行っていて、一部の場所では石垣が積みあがっている通常の様子を見ることはできませんでした。しかし、取り出された石が番号を振られて並べられている様子は、めったに見ることができない貴重な光景で興味深かったです。石の近くに説明の看板などをつけて、何をしているのかもっと状況が伝わるようにすれば、貴重性から、より観光客を呼び込めるのではないかなと思いました。
また、岩手銀行赤レンガ館を昼間に訪れたときは、写真を撮る人が何人かいて、観光名所の雰囲気がありましたが、夜喫茶店から帰るときに通ったときには遠くからだと気づかず、近づいてわかる程度でした。夜の赤レンガ館は、威厳がある感じがして、昼間とはまた少し別の雰囲気がありました。夜にライトアップなどをすればきっと多くの人が訪れるのにな、と感じました。
盛岡は、想像以上に観光名所やソウルフードが多い、おもしろい街だと感じました。

2022/09/13

【アクティビティ】 思いっきり海のまちを感じた1日でした !

今日は、ワーホリ事務局主催のアクティビティツアーに参加しました。
昨日一緒にまち歩きに参加したR.Kさんと、ほかプログラムの参加者(H.Nさん)と事務局の方と一緒に、釜石市や大槌町を訪れました。
集合した後、釜石鵜住居復興スタジアムというラグビー会場、ひょっこりひょうたん島のモデルと言われている蓬莱島に行き、お昼はさんずろ家というお店で海鮮丼を食べました。午後は大槌町のNPO法人吉里吉里国を訪ね、薪割り体験をし、震災に関するお話を聞きました。

釜石鵜住居復興スタジアムの近くには、震災を忘れないための石碑が建てられていて「あなたも逃げて」という言葉が刻まれていました。“人を助けたい”という信念をもった何人もの人が、救助活動中に命を落としたという事実はただただ無念で、自分の命があるからこそ大切な人を守ることができるということを強く感じました。
また、モザイクアートは、三陸産ホタテなどの貝殻を利用したアート作品で、震災時に世界中から届いた支援に対する感謝の気持ちを込めて作られたそうです。1枚1枚大きさや形の違う貝殻に色を塗り、組み合わせて、ラグビーボールや波が描かれており、手作りであることが伝わる温かみのある作品でした。蓬莱島は、太平洋の中にぽつりとたたずむ小さな島で、透明度の高い海やさわやかな潮風、周りを囲む山々を全身で感じることができました。さんずろ家の海鮮丼は刺身のボリュームがあり、窓の外にきれいな太平洋を見て波音を聞きながら味わっていただきました。

そして午後は、はじめにまき割りを体験しました。まき割りはいつかやってみたいと思っていたことで、吉里吉里国理事長の芳賀さんが、丁寧に斧の下ろし方や体の使い方などを教えてくださったことで、ただ力任せに振り下ろすのではなく、年輪の位置から斧を下ろす適切な位置を考え、遠心力を使って割るというようなコツを、身をもって勉強することができました。
その後、芳賀さんから震災に関するお話を聞き、質問もさせていただきました。テレビ番組で被災者のインタビューを見たことは何度もあったけれど、実際に被災した方が目の前で話をしてくださる機会はなく、声のトーンや息遣いから当時の壮絶な様子が想像されて、ずっと胸が締め付けられる思いでした。津波が押し寄せた後、家に戻ったら柱しか残っていなかったという話や、がれきの中から犠牲者を探すボランティアをしていた期間の夜に、犠牲者の遺体を思い出して眠れなくなってしまったという話は、聞いていて特につらかったです。また、規則を重んじて必要な行動を即座にとれないと、救える命も救えないんだということも学びました。地震が起きた翌日、灯油が不足していたときに、ガソリンスタンドで働いていた芳賀さんは、自身の判断で地下タンクから灯油を取り出し配給したそうです。一方で、避難所で物が不足したときは、まず役場に物資補給の申請をし、その後県や国の官公庁、物資を製造する工場へと連絡が行くので、物が届くのに1か月かかったこともあるといいます。普段の生活で規則やルールにのっとることは悪いことではないけれど、非常事態の時はそれよりも臨機応変な行動が命を守ることにつながるのだとわかりました。震災のお話を聞くことを通して、実際に体験した人の生の語りを聞くことは、震災を知るうえで絶対に必要なことだと感じました。

2022/09/14

旅っくツアーで辿る、陸前高田のあの日から今

今日から勤務がスタートしました。
午前中は、東日本大震災津波伝承館いわてTSUNAMIメモリアルを見学し、震災に関する文章や映像を見ていきました。その中で何回か「つなみてんでんこ」という言葉が登場し、印象に残っています。それは「津波が来たらそれぞれ各自で逃げよう」という意味合いで、はじめ聞いたときに、教訓としては少し冷たい感じがしました。しかし、それは“一人一人が自分の命を守れば、結果的にみんな助かってまた会える”という前向きな考え方で、過去に何度も地震や津波の被害を受けてきた場所なりの教訓なんだと感じました。
ガイドツアーでは、震災に関する場所と陸前高田の名所をまわりました。特に強く衝撃を受けたのは、下宿定住促進住宅という震災遺構です。写真では見たことがあったけれど、実物を目の前で見た瞬間、言葉を失いました。無残に倒れている棚や脚立、窓枠が流され、ただの出入り口になった1、2階部分などがむき出しの状態で残っていて、印の高さまで津波が到達した様子を想像すると、悲しいなどの言葉では言い表せない複雑な気持ちになりました。当時その場所にいなかったほかの地域の人や、まだ生まれていなかった子供たちにとって、そういった震災の被害をそのままの状態で残している遺構を生で見ることはとても大事だと実感しました。費用や手間はかかるかもしれないけれど、遺構を残すことで、お金には代え難い震災への意識を伝えることができると思います。

また、高いところから見た山や田畑、海の景色も印象的でした。津波で多くのものを失ったけれど、その海では美味しいカキやホタテ、わかめや昆布などが採れ、地域の名産になっていて、そういったことも踏まえて復興とは何なのかを考えるべきだという話を聞きました。私自身、今まで震災の話になると“海はこわいもの”という認識をしていて、この地の人々の生活を支えているのも、また海なんだという視点が欠けていたなと感じました。また、復興とは震災以前の状態に戻ることだと漠然と考えていたけれど、それは2010年の陸前高田か、もっと前のより活気があった陸前高田かという点でもイメージする状態は異なるし、さらに具体的に道の駅が完成したときという人もいれば、道路が開通したときという人もいて、“復興”という言葉1つとっても、捉え方は人それぞれで共通認識を作ることの難しさを感じました。

2022/09/15

お店の強み、売りは何? ”付加価値”をどう捉える ?

午前中は、東北「道の駅」フォトコンテストに応募するために、道の駅周辺の写真を撮りに行きました。普段写真を撮る習慣がないので、“どのように撮ったら、見てくれる人にこの土地の魅力を伝えられるのか”試行錯誤しながら行いました。その結果、豊かな自然に囲まれた道の駅や現在の松の木などを納得のいく形で撮ることができ、よかったです。また写真で撮っていくうちに、改めてこの土地の風景の美しさを感じました。
午後は、たかたのごはんの方々が飲食店の視察を行う日だったので、同行させていただきました。その飲食店はイタリアンのコース料理を提供しているお店で、メニューがなく、その日に採れた新鮮な食材を使った料理を作っているということに驚き、それほど食材に強いこだわりを持っているのだとわかりました。どの料理も独創的で、どんな味がするんだろうと興味を惹かれるものがたくさんありました。たかたのごはんは、回転率重視という会話を聞き、重視するポイントによってお店の形態は様々だと感じました。
もともと今日は、視察後にたかたのごはんの新メニュー企画会議を行う予定でしたが、時間の都合で会議自体は延期になり、私の考えてきたメニューだけをお伝えすることになりました。テーマが“冬の温かいメニュー”ということだったので、ひっつみのような懐かしさのある鍋料理、海鮮を使ったチゲ鍋やクラムチャウダーなどを提案しました。会話をしていると、この地で生まれ育った人にとってひっつみやどんこ汁は家庭によく出てくる馴染み深い料理という認識で、ほかの地域の人にとっての“お金を払ってでも食べたい郷土料理”という認識と正反対だなあと感じました。あんなに美味しい料理を普段から食べることができるなんて羨ましいなあと感じると同時に、当たり前にあるものの中に魅力を見出すことは難しいのだと思いました。

2022/09/16

心の中で1つ、2つ、3つ…。先輩からのありがたい助言

今日は、1日主にフロアのレジ作業を行いました。
昨日全体的にレジのやり方を教わっていたので、もう一度復習をした後、午前中は商品をバーコードに通すという作業だけを、午後からはスタッフの方に助けていただきながら、レジ全体の作業をやりました。
普段カフェで働いていて、レジ端末を操作したことはあったのですが、仕様が違っていたり、商品をバーコードに通し、かごに並べる工程は初めてだったので、最初は難しく感じました。
スタッフの方が「商品の数を心の中で数えながらやるといいよ。」などのように、レジのミスを少なくするコツをいろいろ教えてくださり、それを実践しながら回数を重ねるうちに、だんだん次の工程を考えながら作業できるようになりました。最終的に1人でレジに立てるくらいにはなったのでよかったです。「焦らなくていいからね。」と最初にスタッフの方に言っていただいたので、自分のペースで落ち着いて作業ができ、楽しく働くことができました。

2022/09/17

細やかな気遣いで、道の駅の利便性をUPする工夫を

今日も、昨日に引き続きレジ作業を主に行いました。
回数を重ねるにつれて作業のスピードが増し、たくさんの商品を持ったお客さんが来ても、焦らないでいられるようになったのでよかったです。
また、今日は品出しや前出しを少しやらせていただきました。少なくなった商品を補充したり、奥にある商品を手前に並べたりする作業は、日頃スーパーで見かけるものだったので、体験できて嬉しかったです。
作業を通じて、道の駅には観光客向けのお土産から地元の方向けの野菜まで、多種多様な商品が置かれていることがよくわかり、配置場所や扱う商品についてもっと知りたいなと感じました。
今日は3連休の初日でしたが、あいにく雨が降っていたので、想像よりもお客さんの数は少なかったです。
また、台風が日本に接近している話をしていた時に、地元の農事組合の採れたてランドのみなさんが、リンゴなどの農作物への被害をしきりに心配して、天候が道の駅などの観光施設や農業に与える影響力を実感しました。

2022/09/18

より多角的に、意見を揉む ! 最終日の企画会議にて

今日は勤務最終日でした。
日中はすなば珈琲で主にレジ打ちを行い、夕方にたかたのごはんの冬の新商品を提案する企画会議に参加しました。
すなば珈琲のレジ作業は、普段カフェで行っている作業と似ていてやりやすく、いらっしゃるお客さんが全員穏やかで優しかったこともあって楽しく働けました。ジェラートも扱うお店だからか、観光しに来たと思われる若者や家族連れが多く、かなり長い行列になっていても、急かさず丁寧に注文してくださったことが印象的でした。
また、ジェラートをカップに盛り付ける作業も体験させてもらったのですが、料理用のスコップを使ってジェラートを円錐形に形作る工程がとても難しかったです。普段アイスやジェラートを買うときに、力のいる大変そうな作業だなと思って見ていたけれど、実際にやってみると、想像以上に腕力が必要な仕事だとわかり体験できてよかったです。

夕方の企画会議では、考えてきた料理を軽く説明した後、分類分けをして絞っていきました。持ち寄った考えを共有して話し合うということを今まで意外とやってこなかったので、とても緊張しましたが、いろんな人の考えを聞くことができ新鮮でした。考えたことを人前で説明するということに苦手意識を持っていたけれど、スタッフの方々が「女性の若者からは、この料理はどう思う?」というように私の立場からの意見を聞いてくださり、正直に自分の考えを伝えることができました。
数日前私が提案していた料理を試作品として早速作ったと聞いて、企業では提案から実行に移るまでこんなに早いのだと驚きました。料理を絞っていく話し合いの中で、仕込みや調理場などの現実的な状況が商品化には大きな壁になるのだとわかり、商品化の難しさを実感しました。

お問合せ

いわてふるさとワーキングホリデー事務局

電話でお問合せ平日10時〜18時

019-621-1171

ACCESS

〒020-0024
岩手県盛岡市菜園1-12-18 盛岡菜園センタービル5階

※無料駐車場・指定駐車場はございません。
公共交通機関をご利用いただくか、お車でお越しの際は、お近くの有料駐車場をご利用ください。

[バス]
・「映画館通り」徒歩1分
・「菜園川徳前」徒歩2分

※盛岡駅からのアクセスには「盛岡都心循環バス でんでんむし 左回り」の「菜園川徳前」が便利です

[徒歩] 盛岡駅より15分

[タクシー] 盛岡駅より5分

  • 写真:ビル外見
  • 写真:ビル正面
  • 写真:1階
  • 写真:5階
  • 写真:ビル内装